教員
K.I. 先生
医師免許,博士(医学),精神保健指定医,精神科専門医,総合内科専門医,神経内科専門医・指導医,認知症専門医・指導医,臨床神経心理士,産業医
Q1.名古屋大学に決めた理由や魅力を教えてください.
名古屋大学の出身で,脳の臨床や研究を幅広く行いたいと考えていたため,学生の頃から卒前教育として精神科の先生方に指導いただきました.幅広い専門性とキャリアパスの自由度が高い場として名古屋大学精神科医局に入局しました.研修同期が多く,様々な志をもった先生と交流を続けながら皆で一緒に成長することができました.
Q2.現在取り組んでいることを教えてください.
認知症性疾患の成り立ちの解明や治療に関わる分子生物学的な研究や,臨床観察研究・臨床介入研究などに取り組んでいます.また,臨床神経心理士として,認知症を含む老年精神医学分野や,神経心理学・高次脳機能障害の教育・指導に携わっています.さらに,緩和ケアチームにも参加し,精神科としての知見を他診療科にも提供しながら総合病院である名古屋大学医学部附属病院のチーム医療に貢献しています.
Q3.これから入局・大学院進学を考えている後輩へのメッセージをどうぞ.
名古屋大学精神科医局での後期臨床研修を「2-2研修」と呼んでいますが,前半2年を大学病院、後半2年を市中病院で過ごし,幅広い年齢層と多種多様な精神疾患を幅広く経験することができます.大学病院ではゲノム・精神病理・神経病理・精神療法・精神薬理・デバイス治療など様々な分野の専門家の指導を受けることができます.最短スケジュールで精神保健指定医,精神科専門医を取得することも可能です.強制人事ではないため,2-2研修修了後は教室内の人事募集に応じる形で任意の勤務先を選ぶことができます.臨床の道を進む人,研究の道を選ぶ人,行政に関わる人,産業医として活躍する人など,実に様々な進路があります.
名古屋大学大学院精神医学講座では,多様なバックグラウンドを持つ研究者の指導やアドバイスを受けながら,自身の専門性を究めていくことができる環境が整っています.博士号はもちろんのこと,名古屋大学病院でのさらなる臨床経験を通して様々な精神科関連の専門医資格(いわゆるサブスペシャリティ資格)の取得を目指すことも可能です.令和5年には熱意あふれる池田匡志教授が着任し,伝統ある名古屋大学精神科はフレッシュに生まれ変わりつつあり,とても活気があります.自身の思い描くキャリアパスを名古屋大学精神科で実現させませんか.
専攻医
鈴木 航 先生
医師
Q1.名古屋大学に決めた理由や魅力を教えてください.
学生時代にポリクリでまわった際,指導医の先生が分かりやすく熱心に教えてくださり,医局が明るく生き生きとした雰囲気だったことが名古屋大学に決めた理由です.
実際に医員として働いている今も,日々の診療に関してはもちろんのこと,学会発表の機会を頂くなど幅広く丁寧にご指導いただいております.名古屋大学では屋根瓦式の3人主治医制を採用しており,上級医と治療方針を相談しながら決定していくため,ともすれば自己流に陥りがちな精神科診療の知識をしっかりと身に着けることができます.上級医の先生のほうからアドバイスやフィードバックをくださることもあり,手厚い環境で学ぶことができていると実感しております.
また定期的に我々レジデントへ聞き取りを行い,通常業務の負担を改善しようとするなど,レジデントの意見を取り入れようとする風通しの良い職場であることも魅力の一つです.
Q2.現在取り組んでいることを教えてください.
現在私は後期研修2年目の専攻医であり,名大病院で外来・病棟業務にあたっています.名古屋大の後期研修は,慢性期の患者や比較的軽症な外来患者の対応から始まるため無理なくスキルをステップアップすることができます.
単科精神科病院,総合病院の精神科,メンタルクリニック,保健所などの公衆衛生業務など,精神科の医師が働く領域は多岐に及び,また施設によって扱う疾患も異なります.そのため精神科の研修では,各施設で対応できるよう幅広い知識を身に着けることが肝要です.
名古屋大学では専攻医向けのセミナーが開催されるため,効率よく知識を得られるだけでなく,児童精神や精神療法のミーティングなども随時開催されるため自分が興味がある分野に簡単にアプローチできることも特徴です.
Q3.これから入局・大学院進学を考えている後輩へのメッセージをどうぞ.
名古屋大には580人を超える教室員がおり,それぞれの道でロールモデルとなる先生方が大勢いらっしゃいます.また他大学に比べて同期の数も多く,ともに研修に励んだ横のつながりは今後の精神科診療の糧となるでしょう.
ぜひ名大の雰囲気を体感しに一度見学にお越しください.心よりお待ちしております.
公認心理師
木全 みこ 先生
公認心理師,臨床心理士
Q1.名古屋大学に決めた理由や魅力を教えてください.
初学者として様々な経験を積みたいと思ったためです.
学部・大学院を通して6年間心理学を学びましたが,それだけの知識と経験で心理士になることに不安を感じていました.そのような中で名古屋大学の精神科臨床心理研修を知りました.3年間幅広く臨床経験を積めること,指導を受けながらそれらを経験できることに大変魅力を感じたため,入局を希望しました.
Q2.現在取り組んでいることを教えてください.
児童精神科・小児科領域についての学びを深めています.
先生方に相談しながら,児童精神科関連の勉強会に参加したり,児童に対する心理療法を経験したりしています.リエゾンでは小児科の患者さんとも関わらせていただいています.自分の興味のある分野を発信しやすく,それに沿った業務を経験できるため,やりがいがあります.
Q3.これから入局・大学院進学を考えている後輩へのメッセージをどうぞ.
様々なことを経験できる分,大変なことももちろんありますが,心理士としての3年間を名古屋大学で過ごせることはその後のキャリアに役立つことと思います.
髙木 都 先生
公認心理師・臨床心理士
Q1.名古屋大学に決めた理由や魅力を教えてください.
心理検査や心理面接を行うことに自信を持てずにいた私にとって,研修生という立場で先輩方から指導を受けながら働くことができる環境に非常に魅力的を感じていました.数ある研修病院の中でも名古屋大学を志望した理由としては,心理の先輩だけでなく医師とも相談しやすい環境であると聞いたことが大きいです.また,総合病院ならではのリエゾン活動にも取り組めるという点も魅力でした.他職種と意見を交換することが出来る場は貴重だと思います.
Q2.現在取り組んでいることを教えてください.
心理検査をより効率的に実施するための方略について検討しています.名古屋大学では症例検討会などの学ぶ場も提供されているため,自身の症例を振り返ることで自己研鑽に励んでいます.休日もしっかりリフレッシュを取ることができ,友人と遊びに出掛けたりしています.
Q3.これから入局・大学院進学を考えている後輩へのメッセージをどうぞ.
名大心理グループでは,医療・産業・教育機関等の各領域で活躍している先輩との繋がりを持つことができ,院内・院外問わず困ったときにはすぐに相談できる環境で多くの学びを得られると思います.皆さんと一緒に働ける日を楽しみにしています.
大学院生
上松 万里子 先生
医師
Q1.名古屋大学に決めた理由や魅力を教えてください.
私は後期研修期間を名古屋大学医学部附属病院の精神科・親と子どもの心療科で学びました.児童や重症な摂食障害の患者や睡眠の検査など,単科の精神病院ではなかなか経験できないような症例を担当することができ,教授や教員の先生方にご指導ご鞭撻をいただきながら患者に向き合うことができました.名古屋大学では教育体制が整っており,さまざまな分野に特化した専門の先生が在籍しているため,普段は温かく見守ってくださりながらも必要な時に必要なご指導を得られることが大きな魅力だと思います.
Q2.現在取り組んでいることを教えてください.
私は摂食障害の研究に取り組んでいます.低体重の摂食障害患者に薬剤を投与した際の身体の影響について調べています.当科では摂食障害の患者が多く,私も後期研修中にたくさんの患者に出会いました.摂食障害の治療には精神疾患だけでなく身体管理が必要なので対応できる医療機関が限られ,数少ない医療機関に患者が集中しています.摂食障害の身体的な解明を進めることによってより多くの医療機関が摂食障害の患者の対応を安心して取り組むことができるようになる一助となればと考えています.
Q3.これから入局・大学院進学を考えている後輩へのメッセージをどうぞ.
大学院は「大変」で「難しい」のではないかとよく聞かれることがありますが,教授や教員の先生方と相談したり,院生のみんなと意見を交換し励ましあったりしながら楽しく過ごしています.研究を通して臨床場面の疾患への考察も深まりました.ぜひ後輩の先生方も安心して入学し知的好奇心を揺さぶる大学院生活を送れたらと思います.
和田 周平 先生
医師,精神科専門医
Q1.名古屋大学に決めた理由や魅力を教えてください.
入局前に複数の精神科単科病院を見学しましたが,どの施設の先生も,最初は大学病院で研修してからが良いとおしゃっていました.症例数は少なくとも複数の指導医がいる中で基本を身につけるのが大事という趣旨でした.名大精神科のプログラムでは大学病院で教員の先生や近い学年の先生からの指導を受け,基礎を作ってから単科病院で主治医として勤務します.両方の場で研修ができ,精神療法や児童精神,また精神病理,そして研究など様々な領域で研鑽を積む機会があることが魅力的だと思いました.何に興味があるか分からない,しかし,色んな診療場面を経験してみたいという方はぴったりだと思います.
Q2.現在取り組んでいることを教えてください.
社会人大学院生として,週4日は精神科単科病院に勤務しながら週2日の研修日に大学に通っています.臨床面では通常の診療に加えて,精神療法や児童精神のグループに所属して定期的な症例検討会などに参加して勉強しています.大学院では抗精神病薬の副作用に関して,頻度や影響している要因を研究しています.
Q3.これから入局・大学院進学を考えている後輩へのメッセージをどうぞ.
大学病院と単科病院で研修ができじっくりと精神科医としての基礎を築くことができると思います.また,専門医や指定医に関しても,複数の先生にご指導頂き安心して準備ができました.また,大学院も個人の興味に合わせて自由にのびのびと研究でき,充実した指導を受けることができています.気になったらまずは見学してみることをお勧めします.